昔は生活の中にあった十二支
どうして「いぬ年」とか「うま年」とその年のことを動物の名前を使って呼ぶのか知っていますか?
時計には1~12まで数字があります。昔の人たちは、この数字の代わりに動物の名前を使っていたそうなんです。
12が「ね(ねずみ)」で、「ね」から始まって、1が「うし」、2が「とら」、3が「うさぎ」・・・と続きます。
例えば、「とら」のところに時計の針がきたら「とらの刻」、「たつ」のところだったら「たつの刻」と言っていました。
それから時間だけではなくて、年を数えたり、月を数えたりにも使われていました。
みんなにわかりやすいようによく知っている動物の名前を使っていたそうですよ。
お節料理のおはなし
“お節”ということばは、“節供”(せちく)の略で、もともとは節日(節句)の儀式的な食べ物のことをいっていました。
節日のうち最も重要なのが正月であることから正月料理を指すようになりました。
お節料理は、本来は「年迎え」の膳(ぜん)として大晦日に食べるものでしたが、今ではほとんどの地方で元日以降に食べられています。
一般的には重箱詰めされた料理をいい、重箱に詰めるのはめでたさを“重ねる”という意味で、縁起をかついだものです。
ひとつひとつの料理は、火を通したり干したり、酢に漬けたり味を濃くするなど日持ちをするものが多くなっています。
これは、正月の3日間が炊事が休養できるようにといわれていますが、もともとは、火の神である荒神を怒らせないため、正月に台所で火を使うことを避けるという、平安時代後期からの風習によるものです。
伝統的な重詰めには五段重を使いますが、近年では省略され三段重が多くなっています。
重箱は上から順に一の重、二の重・・・と数えます。一の重は祝いさかな、口取り、二の重は焼き物、酢の物、三の重は煮物。使われている食材には意味があります。
例えば、
黒豆・・・・・「今年もまめ(健康)に過ごせるように」とのごろ合わせ。
かずのこ・・・卵の数が多いことから子孫繁栄を願って
海老料理・・・ゆでたり焼いたりすると背が丸くなることから「腰が曲がるまで長生きできますように」と願って。
きんとん・・・「金団」と書く。見た目の色合いが豪華に見えることから財宝を意味する。
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